
アフォーダンス理論とは
アフォーダンス」とは英語の「afford (与える)」を起源とする造語であり、「環境が私たちに提供するもの」という意味です。
私たちは五感(視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚)を駆使して、自然から発せられる情報をキャッチし、その環境によって適応されるものをうまく活用しています。
しかし、現在のアフォーダンス理論は少し違った意味で世間に広がっています。
現在広まっているアフォーダンス理論は「人とモノとの関係性(本来のアフォーダンス)をユーザーに伝達・ヒントを示すこと」というものです。
例えば、先ほど例えたタンスについては「分かりやすい引き手を取り付けることで
タンスが引いて開けるという動作をより強くアフォードする」という意味合いですね。
引き手が私たちに「タンスは引いて開けるもの」とヒントを示していることをアフォーダンスとしています。
さらに、引き手を使ってタンスを開けるということは、一度過去に経験してそのことを知っているということも関連します。
つまりは過去の体験をもとに特定の条件に特定の行動が結び付けられるという効果のことをいいます。
アフォーダンス理論を取り入れ、
運動技術を高める
例えば、バッティングマシーンで同じ速度とコースで練習している人と、ピッチャーをつけて実戦形式をしている人では、後者の方が周りの状況に対する分析力は向上します。
あらゆるコースと速度でボールが飛んでくると、同じ筋肉の使い方でバッティングしていると打てない球が出てきます。すると、さまざまな状況で飛んできたボールを経験するため、これが頭にストックされます。
そして、蓄積されたデータを元に最適な運動をするようになります。すると、飛んできたボールに対して、体の使い方や筋肉の働かせ方が微妙に変わっていきます。この一連の流れが、環境に合わせた動きをしていることになります。
このように、あらゆる環境を経験し、実践に取り入れることで、スポーツにおける動きが多様化します。そうすれば、道具を視点にして体の動きを考えられるようになります。
スポーツの上達には、自分の体だけでなく、周囲の環境に目を向けることが大切です。相手や道具を分析して状況に応じた動きをすることで、スポーツの急速上達につながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アフォーダンス理論を理解すると、皆さんの生活や運動の環境を改めて見直したくなったのではないでしょうか?
姿勢改善や運動技術、機能改善等にアフォーダンス理論を取り入れることで、年齢にとらわれず向上していくことができるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。