使えない筋肉なんて存在しない
「筋トレでつけた筋肉は使えない筋肉」。いまだによく聞くセリフですがなぜそのようなことが言われているのか。
それは巨大な筋肉をまといながらスポーツ競技の場面ではパワフルでスピーディーな動きができない人が存在するからでしょう。
筋肉を鍛えて大きくすれば力が強くなり、それによって出せるスピードも上がります。体を動かすエンジンとしての能力は確実に上がり、生理学的にも力学的にも紛れもない事実。
つまり、スポーツで強いパフォーマンスが発揮できないマッチョがいたとしたら、それは使えない筋肉ではなく、その人がうまく筋肉を使えていないわけです。
筋トレの動作とスポーツ動作の違い
筋トレの目的は、体の内部に負荷をかけて菌肥大の強い刺激を与えること。それに対し、スポーツ動作の目的は要領よく大きな力を外部に発揮すること。目的が異なります。
両者は正反対の目的を持っていて、例えば上腕二頭筋(力こぶ)を鍛える際、肘を曲げる動作を反動を使わずじっくり動作します。しっかりと標的としている筋肉にしっかりと負荷をかけ強い刺激を与えることが目的だからです。対して、筋トレ目的ではなく持ち上げる重量の重さや上げるスピードを競う種目だとしたら足や上体の振りなど全身を使って勢いよくバーベルを挙げるでしょう。
ほとんどの筋トレ種目は、この例のように高いパフォーマンスを得るための方法とは真逆の動きをします。その方が標的の筋肉に対し、筋肥大のための強い刺激を要領よく与えられるからです。
次回!
今回で使えない筋肉は存在せず、ただ上手く筋肉を使えていないだけ。筋トレとスポーツ動作の違いがわかったと思います。
次回は、筋肉をつけてもスポーツ動作において高いパフォーマンスを出すにはどうしたらいいのかお伝えしていきたいと思います。